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Channel: 探墓巡礼顕彰会-墓碑調査・研究プロジェクト-
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モロさんと古書

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会員のカトケンです。6月22日は、我らが師匠 釣洋一先生の傘寿のお祝いでした。

このところ、会合でことあるごとに挨拶を任されてしまい、人前に出る緊張で楽しみも半減。

それでも日頃先生に言えないことをみんなの前で伝えてみる。それを先生がどう感じ取ったか、また店に行ったときにでも訊いてみたい。

二次会は恒例の春廼舎である。歴史上の人物のご子孫との会話もそこそこに、古写真部の面々は外に弾き出されている。

ふとモロさんの横にすわった。最近掘り出し物の古書はないか尋ねてみる。

モロさんが取り出したのはなんと、昭和17年刊 育英書院版 新撰組史録である。

昭和40年代の白竜社版は以前購入した。巻頭グラビアのある期待を裏切らない仕上がり。

それに比べて育英書院版はやや文語調で西軍側の記述が詳しい。いささか読みにくい印象。

でも渕上郁太郎暗殺の記述が他版と微妙に違う。赤根武人びいきの私としては相方の渕上が瀬高で暗殺されたことは一大事。

その御陵衛士の手による暗殺の記述に目を見張らないわけにはいかない。そんな気がかりがあって即購入してしまった。(結局白竜社版とあまり違いはなかったのだが…)

おまけに田村栄太郎の板倉伊賀守までおまけしてくれた。これはありがたい。

板倉周防は、なんといっても山田方谷の殿様だが、やはり箱館までいった永井主水正や松平定敬、小笠原壱岐守とともに榎本たちの有力な後ろ楯として、大政奉還以前の動向も気になるところ。

簡便な伝記により概略がつかめること必至である。

なんとも大収穫で、がんばれば報われると、日ごろ努力もしないでぬくぬくとしている自分に周りの方々が親切にしてくれるだけで、自分にできることを考えさせられる。

静岡のことはやはり自分にしかできない。そう思い定めて、東軍慰霊祭のためにいまいちど邁進しようと決意したのであった。

モロさんありがとう!釣先生に感謝!

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