会員のクロサカです。
強烈な台風が三連休に直撃したため、あまり行動できませんでしたが、最終日の月曜日に軽い調査をしてきました。
場所は何度か訪れている港区麻布にある光林寺です。
ここには対馬宗家や高鍋秋月家、岩村松平家など多くの大名墓、旗本加藤家(大洲藩分家)、旗本松浦家の旗本墓が林立し、明治以降になると丸亀と多度津京極子爵家、古河男爵家といった華族墓も増えてきます。でも一番の著名人はヒュースケンでしょうか。
これらはすべて調査済みですが、今回は新たに見つけた、または再訪した墓を紹介します。
この光林寺に関する記事は以前に幹事のカネコさん、カトケンさんも書かれていますので合わせてご覧下さい。
10月4日 白金・麻布・広尾調査
8月27日 菅野覚兵衛の墓 (南麻布 光林寺)
まずは伊東善平夫妻です。
墓碑側面に「長嵜縣平民」とありますが、大日本帝国憲法の草案を作った伊東巳代治伯爵の両親の墓です。同所には巳代治の七男七郎の墓もありました。
巳代治の墓は、明大前にある和田堀廟所にありますが、宗派の異なる光林寺(臨済宗)になぜ墓があるのかは不明です。
ただし伊東家墓地の周辺には「釋」という浄土真宗に多くみられる戒名が入った墓碑がありましたので、どこからか移転してきたものかもしれません。
続いて高台にある納骨堂に合祀されている尚旦夫妻です。
これは以前、同幹事のカネコさんに教えてもらい、2度目の来訪になりました。
尚旦は、琉球藩王尚泰(のちに侯爵)の三男として生まれ、分家しています。
尚泰と兄尚典は宗家のため那覇玉陵、甥で侯爵を継いだ尚昌のみ上野桜木町津梁院墓地に墓があります。
朝吹誠はザ・フィンガーズで活躍したバンドマンです。
このフィンガーズに所属していた成毛滋はのちにザ・グループサウンズで活躍しています。
この朝吹誠の曾祖父は朝吹英二といい、三井四天王の1人に数えられ、三井財閥の隆盛に貢献しています。祖父の常吉も三越社長を務めました。
朝吹家は華麗なる一族といっても過言ではなく、福澤諭吉の福澤家、ノーベル賞の野依家、長岡外史の長岡家、中上川彦次郎の中上川家、山本権兵衛の山本家、園田孝吉の園田家、尾崎三良の尾崎家、公家東園家、石井光次郎の石井家などと縁戚関係があります。
この日は蚊も多くて両腕をたくさん刺されましたが、いい調査ができました。
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探墓巡礼顕彰会では11月12日(日)に第15回巡墓会「大圓寺・豪徳寺巡墓会 「直虎」から「西郷どん」へ~幕末明治を彩る薩摩・彦根の群像~」を開催します。
詳しくは下記開催要項をご覧下さい。
第15回巡墓会「大圓寺・豪徳寺巡墓会 「直虎」から「西郷どん」へ~幕末明治を彩る薩摩・彦根の群像~」開催のお知らせ
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